当店の焙煎方法は手網による焙煎になります。
その為、焙煎機と違い1回に少量(200グラム程度)しか焙煎が出来ません。
焙煎していると徐々に水分等が抜けて軽くなる(1~2割程度)とはいえ、10分以上手網を振り続けるのは結構疲れます(苦笑)
あと、火の前なので暑いし、軍手を二重にしていても手を火傷しそうになったりもします。
まぁ、これはしょうがない事なんですけどね。
焙煎のやり方は、ネットや本を参考にして始めました。でも一番参考になったのは先輩焙煎士のお話でした。
何度も何度も焙煎していく内に豆の小さな変化、音とか香り、色艶等の変化がわかってきて、徐々に安定して仕上がる様になりました。
まだ自分は始めてから半年で、回数も100回超えた程度なのでまだまだ新米なんですが、焙煎してると豆が色々と教えてくれるので楽しいんですよ。
「熱いよアホ!」とか「ぬるいんじゃボケ!」みたいに怒られる事もあります。。。
豆を入れた焙煎網をどの時間にどの高さでどういう振り方をすれば豆が喜んでくれるか、そんな事を考えながら、豆と会話しながら焙煎してます。
「あ~ごめんごめん」とか「はいはい、あ~そう、ふーん」とか「えーなんで?なんか言ってくれよ~」なんて独り言をブツブツ言ってるので、焙煎中はだいぶ怪しい人になってます。
自分の焙煎のやり方(ざっくりとですが)は、1~3分で豆の水分をある程度揃え、チャフを飛ばし、5分で色付きチェック、8~9分で1ハゼの温度になる様に調整、1ハゼを一定の温度できっちり終了させたら2ハゼに向けて徐々に火をさらに入れていき、2ハゼを12分前後で迎えられるようにしています。
豆によっても違うし、焙煎度合いによっても違うのですが、最終的に焙煎を止めるまでの時間でどのような温度変化の曲線を描くのか、というイメージが大事だと思ってます。
どういう曲線がその豆の個性を引き出せるのか豆によってそれぞれ違うし、細かい事を言えば同じ豆でもロットやその日の気温、湿度等でも微調整が必要だと思う。
この辺がすごくJazzっぽいなと。
同じ曲でもミュージシャンによって違う曲の様に聴こえたり、どういうアドリブを入れるかとか似てると思うんだよなぁ。
選曲も似ていて、お客さんが来られた時に、このお客さんはどんな感じのが好きなのかな?どういう流れで選曲したらその曲の良さをより感じてもらえるかな?喜んでくれるかな?ってレコード選んでたりしてます。
だから焙煎にハマってしまったのかもしれない。。。
Jazzの選曲と焙煎の曲線、似てる部分があるなぁと思ったのでこんな文章を書いてみました。
この動画は焙煎開始から2分位なのでチャフを飛ばす為に大きく振ってます。
網内にチャフが残ったまま焙煎続けると、すっきりした味にならないなと思って。
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